彼女が来て2カ月目に入る頃には、もう少し長く世話をすることが決まり、私たちは養親になるための資格を取ることにした。昨年2月には実の親から親権が剝奪され、あとはケイラと法的に養子縁組を結ぶだけになった。ところがコロナ禍の影響で法廷が開けなくなり、日程は延び延びに。やっと縁組が成立したのは、昨年の8月18日だった。

手続きが終わって、とにかく肩の荷が下りた。ケイラが今後も安全で愛される場所にいることができるのか、この食事が、このお出掛けが、ケイラと最後のものにならないだろうかと心配しなくてよくなったのだから。喜びの大きさは、年長の子供たちが生まれたときと同じぐらいだった。

ケイラがもう少し大きくなったら、寄る辺のない子供たちを一時的に引き取る活動をしたい。そういうことができるなら、やらない理由はないと思っている。

<本誌2021年3月9日号掲載>

ニューズウィーク日本版 がん個別化医療が救う命
2026年9月15日号(9月8日発売)は「がん個別化医療が救う命」特集。

ゲノム医療から「自分に合う治療」を探す時代へ[PLUS]手記「ステージ4のがんをクスリで治す」(ジャーナリスト・金田信一郎)

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます