古谷
神谷は保守業界では異形だったと語る古谷 PHOTOGRAPH BY HAJIME KIMURA FOR NEWSWEEK JAPAN

当時CGSに出演したこともある前出の古谷は違った見方をした。

「神谷さんに初めて会ったのは龍馬プロジェクトを始めた頃で、名刺には『ONE PIECEのような政治をしよう』と書いてありました。熱意は分かるんですが」

保守の世界では異形の存在だったと古谷は続ける。

「落選後の神谷さんは一時、保守業界でやっていこうとしていた。私が出演していた保守系番組も紹介したけれど、大成しなかった。なぜなら勉強していないからです。江藤淳も西部邁も読んでいないし、憲法9条改正、自虐史観を正す、教科書問題といった保守なら必ず踏まえなければいけないイシューをきちんと踏まえているようには見えなかった」

参政党の前身となるYouTubeチャンネル「政党DIY」を立ち上げたのは19年。保守系ユーチューバーのKAZUYA、政治アナリストの渡瀬裕哉(現・早稲田大学デモクラシー創造研究所招聘研究員)を誘い、政党づくりのプロセスをコンテンツにした。

党員主体の政党のコンセプトを成熟させたのが渡瀬だ。1期目のトランプ政権前後のアメリカの政党の組織運営を参考にしたと言う。

「議員がふんぞり返っている日本の古い政党に勝つには、議員主導でなく党員主導の党にしようと。アメリカの組織政党なら当たり前ですが、各地に支部があって党員が選んだ人が議員になる。日本でいうと共産党のように党費中心の運営にすれば重課金でもいけると考えた。米民主党もトランプ陣営も、ネット献金が大企業や労働組合の寄付の金額をひっくり返していっているところだったから、これをやればいいんだ、と」

神谷は「組織拡大の天才」
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