解放を喜ぶイスラエルの人質と家族
解放を喜ぶイスラエルの人質と家族(10月13日) ISRAEL DEFENSE FORCESーHANDOUTーREUTERS

決め手は米国の関与策

米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の上級研究員でガザ出身の活動家でもあるアフメド・フォアド・アルハティブは、アメリカによる積極的な関与と全ての関係者に対するトランプの継続的な圧力が必要だと考える。さもないと、真にパレスチナ人が喜べるような和平につながる新たな道を切り開く展望が描けない。

アメリカの関与には「西岸地区での強引な占領政策を一部撤回するようイスラエル政府に圧力をかけること」が含まれる。加えて「ハマスがガザの有力氏族や住民たちに向けて暴力的なメッセージの発信を控え、『ハマスが望むことをできる時間と空間を与える』というトランプの発言を真に受けて、自分たちが正当化されたなどと思い込まないように圧力をかけ続けること」も必要だとアルハティブは指摘する。

1948年のイスラエル建国以来、ガザの統治者は何度も代わった。同年の第1次中東戦争後にはエジプトの支配下に入り、67年の第3次中東戦争ではイスラエルに占領された。

そのイスラエル軍が2005年に撤退すると、今度はパレスチナ自治政府の管轄となったが、既にハマスは自治政府を牛耳る世俗派のファタハに勝る支持基盤を築いており、06年の選挙で圧勝。その勢いで翌年には武力抗争の末にガザからファタハを追い出し、実効支配を確立した。

以来、ハマスは人口約200万のガザを統治する一方で、ここを対イスラエル攻撃の巨大な基地として利用するようになった。彼らの最終目標はユダヤ人国家イスラエルの破壊にあるからだ。

軍の撤退以外の空白も
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