子どもにとって、親は「世界」そのものだから

そうした意見にも納得できる部分はあるが、とはいえ著者はここで「ネオ・ネグレクトの元凶は親である」と主張しているわけでは決してない。


 子どもにとって、親は「世界」そのものなのだ。
 これが大仰な言い回しに感じられてしまう人がいるかもしれない。ただ、わたしはこれまでの経験上そういうものだと考えている。(190ページより)

詰まるところ、大切なのはこの部分ではないだろうか。

『ネオ・ネグレクト――外注される子どもたち』
ネオ・ネグレクト――外注される子どもたち』
 矢野耕平 著
 祥伝社

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

[筆者]
印南敦史
1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。他に、ライフハッカー[日本版]、東洋経済オンライン、サライ.jpなどで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」などにも寄稿。ベストセラーとなった『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)をはじめ、『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)など著作多数。2020年6月、日本一ネットにより「書評執筆本数日本一」に認定された。

『
児童虐待のひとつとして取り沙汰されるネグレクトは、一般的に、保護者が子どもの養育を怠ることを指す。多くの場合、その原因は親の経済的困窮や社会的孤立、若年であるための知識やスキルの欠如、親の精神的な疾患、障害などだとされる。
追い詰められたイラン──「敗北」が近い5つの兆候
追い詰められたイラン──「敗北」が近い5つの兆候
【関連記事】
ニューズウィーク日本版 創刊40周年 世界に映った日本の姿
2026年10月13日号(10月6日発売)は「創刊40周年 世界に映った日本の姿」特集。

復刻版の創刊号特集で読む日本の「これまで」と「これから」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます