台北で展示された大谷翔平の「50 - 50」の記念球の写真を撮る人たち
台北で展示された大谷翔平の「50 - 50」の記念球の写真を撮る人たち(24年11月) AP/AFLO

好青年然とした顔立ちで、正直かつストイックに見える大谷は、台湾の野球ファンから「高校生」というあだ名を付けられている。日本のアニメ文化を愛してやまない台湾人にとって、二刀流の大谷はまるでマンガの世界から現れてきた主人公のような存在。

「こんな選手がいるわけない」と思っていたら、メジャーリーグに行っていい成績を上げ、気が付けばワールドチャンピオンになった。まさに「マンガでさえ読者に怒られる」ストーリーだ。

今や台湾では、野球に疎い人たちにすら大谷の名前は浸透している。昨年の通訳にまつわる賭博スキャンダルは台湾でも大きな話題になったが、「あの大谷君が賭博に関わるわけがない」というのが大方の意見で、まるで近所や親戚の坊やをかばうような感覚だった。

MLBで活躍し、ニューヨーク・ヤンキースでシーズン19勝を挙げた台湾出身の王建民(ワン・チエンミン)はいまだに人気が高い。台湾の野球ファンにすれば、同じく東洋人がメジャーでいい成績を上げるのはやはり痛快な話だが、それだけではない。

台湾人がイチローと大谷に感じる共通の特徴は、全てを野球に集中する「職人気質(かたぎ)」だろう。

イチローの現役時代、台湾人はそのスキルや「レーザービーム」よりむしろ、彼が野球に集中して生き、技術を上げるため自己管理と鍛錬に徹した話を好んだ。これは台湾人が持つ典型的な日本人観である。

台湾における「日本の好感度」の高さは凄い
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