仮にトランプ主導の交渉でロシアがドネツク全域を獲得すれば、ウクライナ軍は急遽、隣接するドニプロペトロウシク州などに新たな防衛線を築く必要が出てくる。防衛に適した土地とはいえず、西側諸国からの「巨額かつ即時の支援」が求められるだろうとISWは分析する。

戦略的に重要な領土を敵に奪われるとどうなるか、いい例がクリミアだ。

2014年のロシアのクリミア占領は、ウクライナの主権と国家アイデンティティに対する「直接的な挑戦」だったと、イギリスのシンクタンク「王立防衛安全保障研究所(RUSI)」の準研究員、ナティア・セスクリアは指摘する。

「クリミアを奪われたことで、ウクライナは海軍の拠点を喪失しただけでなく、2022年の全面侵攻時にロシア軍が一気に北上するための前哨基地を提供してしまった」

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