米ロ首脳会談で利を得るのは?

だが、ウクライナの戦闘地域に支援を提供する慈善団体、ホープ・フォー・ウクライナのユーリイ・ボイエチコ代表は、トランプが何の前提条件もなくプーチンと会談することは、ロシアにとって有利に働くと本誌に語った。

「プーチンは、世界最大の民主国家の大統領と会談することで外交的孤立を終わらせるだろう」

また、ボイエチコは8月8日に発動されるはずだった二次制裁について何の言及もなかったことを指摘し、「制裁を発動しなかったことで、トランプは深刻な弱さを露呈した。プーチンは確実にその弱さを金曜日の会談で突いてくるだろう」 と語った。

そして、ロシアが前線の各地で部隊を再配置していることこそがプーチンが和平に向けて動いていない証拠であり、アメリカ政府にはこの重要な会談に向けた実効性ある計画や戦略がないとゼレンスキーが非難していることに触れ、米ロ首脳会談がウクライナに停戦をもたらすとは考えていないと述べた。

ヨーロッパのウクライナ同盟国は「武力による国境の変更は容認できない」と明言しており、どんな和平合意であれウクライナが関与していなければならないと強調している。米ロ首脳会談までに、重要な外交活動が続くことは間違いない。

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