
一方でブームは地域社会を変える。クライマーの流入は、トルコ南西部のアンタルヤから車で30分、オリーブ林とオレンジの果樹園に囲まれた静かな町ゲイイクバイウルを活気づけた。住人全員が直接恩恵を受けるわけではないが、今ではクライミングがビジネスと雇用のエコシステムを支えている。
「ここには石灰岩の岩壁が果てしなく広がり、ルートは1500ほどある。今後もっと増えるかもしれない」と、ガイドのオズカンは言う。彼は新しいルートにボルトを打ち、既存ルートのボルトを打ち替える活動に参加しながら、安全の確保に尽力している。
「リスクをゼロにすることはできないが、ゼロに近づくよう心がけている......ゲイイクバイウルはロッククライミングには最高の場所。現在シーズンは(夏以外の)9カ月だが、将来的には日陰のルートを開拓しシーズンを延ばしたい」私もいつか再びゲイイクバイウルの岩壁を登りたい。挑戦を続けていれば、高所を登ることへの不安が「まだ登り足りない」という焦りに変わるかもしれない。
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