<防空システム「アイアンドーム」導入計画を発表したルーマニア政府。その意図とは?>
ウクライナ南西部に接するルーマニアで、ロシア軍のドローンやミサイルの残骸が落下するケースが頻発。ロシア軍の領空侵犯に対応するため戦闘機が緊急発進することも多い。
【画像】地図で見る、NATO加盟国に落下した「ロシアのロケットからの飛来物」...遠く離れた「スロベニア」にまで落下
こうした事態を受けて、ルーマニア政府は7月10日、イスラエルが開発した短距離ロケット弾向け防空システム「アイアンドーム(Iron Dome)」を導入する計画を明らかにした。
現時点では、ロシアがNATO加盟国のルーマニアを意図的に攻撃しているという証拠はない。だがNATOは北大西洋条約第5条で「加盟国の1つへの攻撃は全加盟国への攻撃と見なす」と明記しており、ルーマニアの判断はロシアの脅威が自国を含むNATO全体を巻き込みかねないという懸念の表れといえる。
NATO加盟国は6月、直接的な軍事費をGDPの3.5%に引き上げることで合意した。ロシアが短距離ミサイルの製造を加速させるなか、アイアンドームによる防空網採用の流れは他の加盟国にも広がるかもしれない。
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