<夫が寝た後にハードなSMポルノを見て──危険なゲームに身を投じるニコール・キッドマン演じるが描く「恥の感覚」(レビュー)>

オランダ出身の映画監督、ハリナ・ライン(Halina Reijn)の3作目の長編作品『ベイビーガール(Babygirl)』の主人公は、ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)扮する物流自動化企業CEO、ロミー・マシスだ。

映画『ベイビーガール』予告編

ロミーの会社は業界に先駆けてロボット工学を導入しているが、彼女自身の家庭生活もどこかロボットめいている。

ロミーは仕事中心の毎日で、舞台演出家の愛情深い夫ジェイコブ(アントニオ・バンデラス、Antonio Banderas)と10代の娘2人がいる。プロが撮影する家族写真用にポーズを取る姿は、シックな女性を絵に描いたようだ。

物語は夫妻のセックスで幕を開ける。情熱的で充実しているように見えるが、夫が眠った途端、ロミーは別の部屋でBDSM(ボンデージ、調教、SM)系のポルノ動画を見ながらマスターベーションをする。

このファッション誌の表紙を飾りそうな「ガールボス」の人生に、重要な何かが欠けているのは明らかだ。

ある日、ロミーはマンハッタンのオフィスへ行く途中、暴れる犬を動じることなく手なずける青年を見かける。彼はロミーの会社にやって来たインターンの1人、20代のサミュエル(ハリス・ディキンソン、Harris Dickinson)だった。

サミュエルは早速、会社のサステナビリティー方針について問いただし、ロミーを当惑させる。

自分は人材育成プログラムに携わっていないと指摘するロミーを無視して、サミュエルは彼女をメンターに希望すると言い張る。2人の初めてのミーティングで、職業上の権力行使について話すロミーに、サミュエルはずばりと言う。「あなたは命令される側になりたいのでは」

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