「彼女はこの世代の女性屈指のドライバーだ」。ジェネシス・マグマ・レーシングを率いるシリル・アビテブール(Cyril Abiteboul)は、チャドウィックを評してそう語った。

「ジェネシス・マグマ・レーシングに加わってヨーロピアン・ル・マンに参戦することで、その情熱と才能、野心が彼女をさらなる高みに押し上げ、成功に導かれると確信している」

アビテブールはこうも付け加えた。

「ジェネシス・マグマ・レーシングの重要な使命は多様な背景を持つ才能を育成することだ。トップレベルに到達する力はあるが、まだ結果を出せていないドライバーもその対象だ。私たちはジェイミーと(19歳の新鋭)マティス・ジョベール(Mathys Jaubert)のコンビで最初の一歩を踏み出す」

レースを始めた頃、チャドウィックは自分がトラック上でほぼ唯一の女性であることに気付いていなかったという。ジェンダーの格差については「幸せなことに意識していなかった」と、彼女は本誌に語った。

「ただレースが好きで楽しかった。男性中心のスポーツだということは、あまり考えていなかった」

カートの競技を始めた11歳当時のジェイミー・チャドウィック
カートの競技を始めた11歳当時のチャドウィック COURTESY OF JAMIE CHADWICK

だがジェンダー格差の影響で、レースの世界で尊敬できる女性の存在をあまり知らなかったとも語る。「もっと多くのロールモデルがいれば助けになったと思う」

それでも、ロールモデルが不足していた分、メンター(精神的指導者)には恵まれた。「私は運がよかった。キャリアの初期に女性のメンターが複数いて、それが確実に助けになった」

少女のためのジュニアレースを創設
【関連記事】