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アノーラ(中)はロシアの富豪の息子イヴァン(左)の契約彼女になる ©2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. ©Universal Pictures

ベイカーは若い頃、テレビのシットコム(シチュエーションコメディ)手掛けていたこともあり、映画にとってユーモアは大切な要素だと考えているという。

「僕の作品は重いテーマを扱うことが多いけれど、いつだってユーモアを大切にしてきた。むしろ、どれだけ作品に組み込めるかが挑戦でもあった。

ユーモアを入れすぎると深刻なテーマが軽く見えてしまうかもしれないし、少なすぎると本当の人生を描いていることにならない。『人生は喜劇と悲劇の両輪で成り立っている』と思うから、そのバランスが大切だ。

観客がこの作品を面白いと思ってくれたことは嬉しい。脚本を書き、撮影をするなかで自分でもおかしくて笑えたので、それが観客にも伝わったのならすごく幸せだ」

『アノーラ』のセックスワーカー、『タンジェリン』や『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17年)のホームレス、性的マイノリティーなど「社会の片隅に生きる人々に光を当てる」と言われてきたベイカーだが、その動機は何なのだろう。

「僕の映画は確かに、社会の周縁で生きる人々に焦点を当ててきた。というより、『十分に描かれていないこと』に自分が反応してきたということかもしれない。つまり、軽視されているコミュニティーやサブカルチャー、『主流のメディアでは取り上げられることの少ない人々』だ。またはタブーについての物語とも言えると思う。

それが私自身の興味とも結び付いていて......とにかくそうしたテーマに強く引かれる。観客にとって新鮮な題材を提供したい気持ちもある。映画ファンとしての自分も『まだ語られていない物語』を見たいと思っているから、結局はそこに行きつくのかもしれない」

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