アメリカン航空は安全保障上の懸念の内容を明らかにしていない。本誌の取材に対しては24日、「可能性のあった問題は信憑性がないことが分かった。しかしDEL空港(ニューデリー)の手順に従い、DELに着陸する前に点検が必要だった」と説明した。
AP通信の取材に応じた同機の乗客ニーラジ・チョプラ氏によると、ニューデリー到着予定時刻の3時間ほど前になって機長からアナウンスがあり、「治安状況」が変化したため引き返さなければならないと告げられた。
家族に会うためデトロイトからインドへ向かっていたというチョプラ氏は、アナウンスがあった後もしばらく機内は落ち着いた様子だったと振り返る。しかし戦闘機に護衛されてローマへ向かうと機長が告げると緊張感が高まった。
「やや動転した。一体どうしたんだろう、何か大きなことが起きているに違いないと思った」とチョプラ氏は言う。
オハイオ州から来た別の乗客のジョナサン・ベーコン氏(22)はAP通信の取材に対し、ローマに到着すると乗客はバスでターミナルへ連れて行かれ、そこで持ち物一つ一つについて追加の保安検査をさせられたと証言する。
預け入れ荷物も保安検査が行われ、着陸から2時間たってもベーコン氏と友人は荷物を待ち続けていたという。
アメリカン航空は本誌にこうコメントしている。「ニューヨーク(JFK)発デリー(DEL)行きのアメリカン航空292便は、安全保障上の懸念によりローマ(FCO)へ行き先を変更した。同便は無事FCOに着陸し、捜査当局が点検を行って同機の再出発を許可した。安全と安心は我々の最優先事項であり、お客様に迷惑をかけたことをお詫びする」
同航空は23日、乗員を休ませるため同便はローマに一晩滞在し、24日に「できるだけ早く」ニューデリーへ向けて出発すると説明した。
(翻訳:鈴木聖子)
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