
歌や音楽は常に征一郎さんの道標
ホームレス、征一郎さんの音楽の道について話を続けよう。
父親はアマチュア歌手で、普段は都内のバーやレストラン、ナイトクラブを巡回して芸能活動をしていた。征一郎さんは、その父の影響で3歳の時に歌を習い始めた。
小学校5年生で町内のカラオケ大会に初出場して以来、毎年その大会に出場した。15歳の時にはついに優勝。22歳の時には、TBS系の人気ドラマ『俺たちルーキーコップ』(1992年)にエキストラとして出演したこともある。
「どんな音楽が好きですか」と征一郎さんに聞くと、日本のアイドルグループのAKB48と乃木坂46が好きだという。彼女たちの歌を聴くと少年時代に戻ったような気がして、聴いているうちに涙をこぼしてしまったこともあるそうだ。
また、あいみょんと井上由美子(演歌歌手)の歌も好きだ。特に井上由美子の『野付半島』は、歌うと毎回奮い立ち、力がみなぎるという。
将来の音楽の夢について聞くと、「テレビ局が開催する歌唱コンテストに参加したい。自分で創作した歌で、自分でギターを弾きながら歌って、レコード大賞を受賞したい」と言った。
目標の高さに驚いたが、応援の意味を込め、2025年の新年を迎える前に、中古ギターをプレゼントした。夢の実現のために今から練習しなければならないだろう。
夢を実現するより、その過程がもっと重要だ。夢を追いかけるうちに、喜びや興奮、自由な表現や伸びやかさ、成長と成熟を経験するだろう。さらにその先には、悲しみよりも喜びが多く、絶望よりも希望が勝り、迷いに代わって確信が芽生える人生の道へと昇華するはずだ。
これこそ、私から征一郎さんへの最大の願いである。
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