[キャンベラ 26日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のデベル副総裁は26日、国内の賃金上昇について、低い伸びが定着する兆しが見られ、より望ましい水準の回復には失業率の著しい低下が必要になるとの認識を示した。
賃金上昇率がこれまで標準的だった3─4%から低下し、2─3%のレンジで定着する兆候が強まっていると指摘した。
こうしたトレンドは家計所得や支出を抑制し、経済全般を圧迫している。
デベル副総裁は、講演で「賃金の伸びが徐々に押し上げられれば、労働市場や経済にとって歓迎される展開となる」と指摘。「インフレ率が持続的に2─3%の目標レンジ内にとどまることも必要だ」との見解を示した。
ただ、近いうちに賃金の伸びが加速する見込みは低いとの認識を示し、中銀が得た情報によると、8割の企業は安定的な賃金の伸びを見込んでおり、より速いペースでの伸びを見込む企業は1割にとどまると指摘した。
副総裁は、2─3%のレンジで賃金伸び率が定着するほど、このレンジから脱するには長期にわたってタイトな労働市場が続く必要性が高まる見込みだと述べた。
雇用は近年、予想を上回るペースで拡大しているが、労働力の供給増加も同様に予想を上回っており、失業率低下と賃金の伸び加速を抑制していると指摘。
「失業率と賃金の伸びに関する見通しにおいて、主要な不透明要因の1つは労働力の供給が、ここ数年のように労働市場の需要に応じた水準を維持するかどうかだ」と語った。