レバノンからイスラエル北部に飛来したロケット弾で被害を受けた民家
レバノンからイスラエル北部に飛来したロケット弾で民家にも被害が JIM URQUHARTーREUTERS

50年に1度のチャンス

イスラエルが下さなくてはならない決断はこれだ──今までと同様、ガザのハマス掃討とレバノン国内のヒズボラの無力化に力を入れるのか。それともイランの指導層や、場合によっては核開発計画の阻止まで含めてイランの政権打倒を狙うのか。

一方、イスラエル最大の同盟国であるアメリカに問われるのは、大統領選を約1カ月後に控えた今、ジョー・バイデン大統領と民主党の大統領候補であるカマラ・ハリス副大統領が、政治的に危険なエスカレーションを回避できるかどうかだ。

共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ前大統領は、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃で「世界的な大惨事」へあと一歩まで来たとし、バイデンとハリスの指導力不足を非難した。

紛争がイランとその代理勢力との存亡を懸けた戦いの様相を呈するなかで「イスラエルにとって審判の日がやって来た」と指摘するのは、米保守系シンクタンク民主主義防衛財団の上級研究員ルエル・マクル・ゲレヒト。「国内では強硬論が優勢だ。イスラエルはリスク許容度の設定を変更したのではないか」

イスラエルのタカ派であるナフタリ・ベネット元首相はX(旧ツイッター)に、「イスラエルは今、中東情勢を変える50年に1度の大きなチャンスを手にしている」と投稿した。「わが国には正当な理由があり、手段もある。ヒズボラとハマスの機能は麻痺し、いまイランは無防備だ」

中東情勢が米大統領選の「オクトーバー・サプライズ」に?
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