[ワシントン 21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、イスラエルが1967年にシリアから占領したゴラン高原について、イスラエルの主権を認める時が来たと表明した。
トランプ大統領はツイッターへの投稿で「52年の時間を経て、ゴラン高原におけるイスラエルの主権を米国が全面的に認める時に至った。ゴラン高原はイスラエルの戦略と安全保障、さらに地域の安定にとって極めて重要だ!」と述べた。
トランプ大統領の承認表明は中東政策の大きな転換を明示すると同時に、4月のイスラエル総選挙を控え、続投を目指すネタニヤフ首相にとって追い風になる可能性がある。
ゴラン高原はイスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領し、81年に併合を宣言したが、国際的には認められていない。
ネタニヤフ氏には汚職疑惑が浮上しており、激戦が予想される総選挙に向け苦戦している。首相は来週ワシントンでトランプ大統領との会談が予定されている。
トランプ氏はFOXビジネスネットワークの番組で、ネタニヤフ氏を選挙で有利にさせる意図はないと説明。「彼が現在、かなり優勢かどうかは分からないが、順調だと聞いている。ただ、彼の対抗馬も、それが誰であろうと、私の発表を支持するだろう」と述べた。
トランプ氏は昨年、在イスラエルの米大使館をテルアビブからエルサレムに移転することを決め、パレスチナ自治政府の猛反発を買っている。
ネタニヤフ首相はトランプ大統領のゴラン高原に関する承認表明に謝意を示した。首相府によると、同氏はこの発表後にトランプ氏との電話会談で「あなたは歴史的な偉業を成し遂げた」と称賛したという。
一方、アラブ諸国などからは批判の声が上がった。
エジプト国営の中東通信(MENA)によると、アラブ連盟のアフマド・アブルゲイト事務総長はトランプ氏の発表は「国際法を完全に逸脱している」と批判する声明を出した。「アラブ連盟はシリアの占領された土地への権利を完全に支持する」としている。
トルコのチャブシオール外相はツイッターへの投稿で、同国は「シリアの領土保全を支持する」と表明。米国による「イスラエルの違法行為を正当化する試みは、同地域内のさらなる衝突につながるだけだ」とした。
国連のグテレス事務総長の報道官はコメントを差し控えた。
トランプ氏によるツイッターでの承認表明がいつ正式な文書として公表されるかについて、米ホワイトハウスから説明はなかった。
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