<6月末から米国株の最高値更新が続いている。日本もようやく世界の株式市場の値動きに追いついた>
日本がお盆の週に入った8月12日、日経平均株価が4万2718円と、1年1カ月ぶりに終値の史上最高値を更新した。7月末に4万円台に上昇した日本株市場がこの夏に活況を呈しているのはなぜか。
一部経済メディアは、「マネーの膨張」が株高をもたらしたと解説しているが、それは的外れだろう。
というのも、米国株市場(S&P500)は一足早く6月末に史上最高値を更新するフェーズに入っている。同様の動きがドイツDAXで見られるなど、世界的な株高が起きていた。7月に日経平均も上昇していたが、米国株対比で見劣りしていたのが実情である。
ただ、7月末以降に日本株の上昇にも勢いがつき、米国株対比での出遅れを修正する格好で株高が起きている。日本株の上昇は、「マネーの膨張」といったあいまいな要因ではなく、世界の株式市場の値動きを見れば必然的な動きであるといえる。
6月末から米国株の最高値更新が続いている最大の要因は、8月2日コラム「結局、TACOだったトランプ米大統領...関税交渉で最悪の事態回避も、日本経済の厳しい夏は続く」で書いたように、トランプ米大統領がTACO=Trump Always Chickens Out(トランプはいつも怖気づく)であり、自傷行為である大幅な関税引き上げを回避していることだ。
経済成長や株式市場にダメージをもたらす極端な関税政策が実現しなければ、2026年からは減税を中心とした財政政策の効果で、減速する米国経済は持ち直すだろう。FRB(米連邦準備理事会)に利下げの圧力をかけることに加えて、銀行を含む金融セクターでの規制緩和を進めていることも、トランプ政権に対する株式市場の期待を高めていると筆者は考えている。