......ここまで書いて、誉め過ぎだろうかと気になってきた。だからあえて揚げ足を取る。欠点はない。それが欠点だ。美は乱調にあり。両腕を失った瞬間にミロのビーナスは遺物からアートになった。高過ぎる完成度は付け入る隙を与えてくれない。

もう一度書くがこれは揚げ足。あるいはいちゃもん。熟年を迎えた男と女の究極の物語。今ならば以前とは違う見方ができるだろうか。

magmori211013_dokusho2.jpg『いつか読書する日』(2004年製作)

監督/緒方明

出演/田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子

<本誌2021年10月19日号掲載>

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