[上海/香港 26日 ロイター] - 中国政府は証券監督管理委員会(証監会)の主席に大手国有銀、中国工商銀行(ICBC)<601398.SS> <1398.HK>の易会満・董事長(会長)を任命した。劉士余氏の後任となる。新華社が26日報じた。
易氏(54)は1985年に中国工商銀に入行し、30年以上同行で勤務した経験がある。2013年に頭取、16年に51歳でトップの董事長に昇格した。中国工商銀は資産規模で世界最大の銀行。
部下として同氏の経営スタイルを知る北京在勤の中国工商銀職員は、易氏は「実用主義的で巨大な中国工商銀をどのように経営すべきか分かっている」と述べた。
ただ、別の関係筋によると、易氏は規制分野での職歴がない。中国工商銀に入行前に1年間、中国人民銀行(中央銀行)の杭州市支店で働いた経験はある。
中国株式市場は昨年、景気鈍化懸念や対米貿易摩擦を背景に急落しており、易氏は就任後、国内外の投資家の関心を呼び戻すという課題に直面することになる。また、証監会を巡っては、企業が当局者に金銭を支払って承認を得るという違反行為が相次いだため、信頼の回復も必要となっている。
短期的な優先課題は上海での中国版ナスダック市場の創設となるが、中国の資本市場を国際市場に融合させる取り組みを最優先させるとみられる。
退任する劉氏は3年間証監会の主任を務めた。証券時報によると、国務院(内閣に相当)の下部組織で省庁レベルの協同組合である中華全国供鎖合作総社の党組副書記になるという。
LC証券のファンドマネジャーは「劉氏は高価値の投資推進、向こう見ずな買収や資金調達といった市場の不正行為への対応で成果を出した」と評した。