多くのナラティブはSNSで話題になり、それがまとめサイトなどに取り上げられ、そこから一般メディアに取り上げられる、といった段階を踏む。
ブレイクダウン・スケールやウォードルの拡散のトランペットでは、その最後の段階に大手メディアを位置づけている。
しかし、なぜか中露からの認知戦だけは、検知するやいなや即座に専門家が警告を発し、被害の有無すら把握していないのに、メディアが取り上げ、政治家がコメントするようになっている。
攻撃側のロシアからすると、非常に効果的にナラティブやプロパガンダを拡散できることになる。
ロシアにとって、メディア、専門家、政治家は格好のターゲット、Frequently Targeted Sectors=FTSなのだ。
ロシアで認知戦を実行していたSDAという企業から内部文書が大量に漏洩した事件が2024年に起きた。
その文書にははっきりと、彼らの活動の評価基準はいかに相手国のメディアや専門機関に取り上げられるか(つまり検知され、暴露されることを狙っていた)であったと書かれていた。
ロシアのナラティブやプロパガンダだと暴露されたら誰も信じないではないだろう、と思うかもしれないが、多くの人に届けば一部は信じてしまう。
前回の参院選ではテレビなどがファクトチェックを多く取り上げたが、それが逆効果だった可能性があることを東洋大学の小笠原教授が調査の結果明らかにしている。