[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が13日に開いた理事会で、一部メンバーはユーロ圏経済の成長見通しについて一段と慎重なトーンを打ち出すことを求めたが、量的緩和(QE)を終了するとの決定は全員が支持した。2人の関係筋が語った。
ECBは理事会で、景気の下支えを目的とした2兆6000億ユーロ(2兆9500億ドル)規模の資産買い入れ策の終了を正式に決定。一方で、経済成長の勢い鈍化や地政学的リスク、保護主義の脅威、金融市場のボラティリティーについて警告した。
2人の関係筋によると、一部の理事会メンバーは、経済見通しを巡るリスクは「下振れ方向に傾いている」という一段踏み込んだ見方を示すよう求めたという。ECBは過去に、緩和策を再び実施する用意があることを示すためにこの表現を使ったことがある。
ただ、表現の変更については、政策行動が伴うはずとの期待が市場で浮上することが想定され、ECBはそのような行動への用意がないとの反対意見があった。
別のメンバーらはECBが表現を変更する用意がないとしても、成長率が鈍化していることは認める必要があると主張。メッセージを変えなければECBの信頼性に疑念を生じさせることになると指摘した。
ECBは最終的に、経済を巡る懸念が強まっていることを踏まえる形で表現を微修正したが、リスクが均衡していることにあらためて言及した。
ドラギ総裁は「ユーロ圏経済の成長見通しを巡るリスクは、おおむね均衡していると引き続き判断することができる」と指摘。
その上で「しかし、地政学的要因を巡る先行き不透明性が根強いことや、保護主義の脅威、新興国市場の脆弱性、金融市場のボラティリティーを踏まえると、リスクバランスは下振れ方向に傾きつつある」と述べた。