「転向者」を優しく受け入れるコミュニティー

関係者の実名を明かしたインタビューを基にした前半と、都合の良い論をつまんだ後半では明らかに落差があるが、著者も読者もそれでいいのだろう。リベラルな主張をする右派をリベラル派が喜んで取り上げ、元朝日記者の朝日批判は保守派から大いに喜ばれる。「転向」したものを優しく受け入れるコミュニティーの構造に長谷川もうまくはまり込んだのだから。

願わくは、前半をもっと丁寧に磨き上げるような、論に流されることなく事実を積み上げる朝日本を読んでみたかったのだが。

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