[2日 ロイター] - <為替> ドルが下落。米下院共和党が税制改革法案を示したことを受け、主要6通貨バスケットに対し1週間ぶり安値をつけた。
ドルは午後の取引で、幾分下げを取り戻した。トランプ大統領が、連邦準備理事会(FRB)次期議長にパウエル理事を指名したが、反応は限定的だった。
パウエル氏のコメントが伝わるなか、ドルは対円でやや値上がりしたが、その後は上げ分を消した下落に転じた。
下院共和党の税制改革法案は、法人税率を35%から20%に引き下げ、所得税の税率区分数を減らす内容。アナリストは、議会で十分な支持を得ることも、国内経済に大きな効果をもたらす可能性も少ないと受け止めた。
<債券> 国債価格が上昇。トランプ米大統領はこの日予想通り、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にパウエルFRB理事を指名すると発表した。パウエル氏はイエレン現議長の路線を継承するとみられる。
10年債<US10YT=RR>は7/32高、利回りは2.35%と、前日の2.38%から低下。前週末は2.48%だった。利回り格差は引き続き縮小。5年債と30年債の利回り格差<US5US30=TWEB>は82.1ベーシスポイント(bp)と、2007年終盤以来の低水準となった。米国債発行諮問委員会(TBAC)は前日、発行の拡大が妥当となり得る銘柄として2年債、3年債、5年債を挙げていた。
FRB次期議長指名の発表時点で2年債と10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は72.8bpに縮小。その後73.5bpに拡大した。下院共和党は法人税減税などを柱とする税制改革法案を発表した。法案については「現状のままでは議会の通過は困難だろう。財源が定かでない」(BMOキャピタルのアーロン・コリ氏)といった声が聞かれた。
<株式> 米税制改革法案の詳細や米連邦準備理事会(FRB)の次期議長人事が明らかになる中、ダウ工業株30種<.DJI>が過去最高値を更新。一方、フェイスブック<FB.O>が売られる中、S&P総合500種<.SPX>は伸び悩み、ナスダック総合<.IXIC>は下落して引けた。
ボーイング<BA.N>、3M<MMM.N>、ゴールドマン・サックス<GS.N>が買われ、ダウを押し上げた。一方、住宅関連銘柄は総崩れ。税制改革法案で、住宅ローン金利控除の適用上限となる住宅価格を50万ドルとし、現行の半分に引き下げるとの提案を嫌気した。
フェイスブックは2%安。前日発表した第3・四半期決算は利益と売上高が市場予想を上回ったものの、費用を巡る懸念が売りを誘った。テスラ<TSLA.O>は6.8%安。新型セダン「モデル3」の量産目標を約3カ月遅らせると表明したことや、第3・四半期決算が過去最大の赤字となったことを嫌気した。
米食材宅配サービスのブルーエプロン・ホールディングス<APRN.N>は18.6%急落。四半期赤字の拡大が重しとなった。
<金先物> 米連邦準備理事会(FRB)の次期議長指名の発表を午後に控えて様子見ムードが強まる中、ほぼ横ばいとなった。中心限月12月物の清算値は前日比0.80ドル(0.06%)高の1オンス=1278.10ドルとなった。米共和党執行部は下院歳入委員会に税制改革法案を正式に提出した。ただ、トランプ政権が掲げる税制改革の実現に対しては依然懐疑的な見方も根強いことから、外国為替市場ではドル売り・ユーロ買いが進行。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じたことから買いが優勢となった。ただこの日午後にはトランプ大統領によるFRB次期議長指名の発表を予定していたことから、結果を見極めたいとの思惑が広がり、様子見姿勢が強まる中、昼ごろからは小幅な値動きとなった。
<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)主導の減産延長に期待が広がる中で買われ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値は前日比0.24ドル(0.44%)高の1バレル=54.54ドルと、中心限月ベースでは2015年7月2日(56.93ドル)以来2年4カ月ぶりの高値を付けた。OPECの盟主サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は同日、原油在庫の圧縮に努めることに重点的に取り組んでいくと強調した。これを受けて、OPEC主導で需給不均衡が是正されるのではないかとの見方が広がり、買い地合いが継続。また、対ユーロでのドル安がドル建てで取引される原油などの商品に割安感をもたらし、相場を下支えした。ただ、原油相場が上昇傾向にある中、高値圏では利益確定の売りも出やすかったため、相場の上値は抑えられた。
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