カンボジアで飼育されている巨大変異ブタ、安全なのか?

2017年10月5日(木)17時20分
クリスティン・ヒューゴ

<あまりの大きさ、あまりの異様さに、どんな飼育法をしているのか、食肉として流通していないか、警戒感が広がっている>

カンボジアの巨大養豚の安全性が問われている。巨大なサイズと異様に発達した筋肉(とくに変形した臀部)も異常だが、動画を見た人によれば歩き方が尋常ではないという。

ブタは普通でも一般の消費者が考えるよりはるかに大きくなるのは事実だが、ここに写っているカンボジアのデュロック種は、アメリカで飼育されている大型養豚の大ヨークシャー種もかなわない大きさだ。

この豚が遺伝子組み換え種だというのは、米動物保護団体のPETA(動物の倫理的待遇を 求める人々の会)の主張で、本当のところはわからない。筋骨隆々になるよう育てられただけの可能性もある。

だが研究レベルでは、2015年に韓国で筋肉量2倍の遺伝子組み換え豚を作った事実があるし、筋肉量を制御するミオスタチンという遺伝子を操作することで、もっと赤身の多い肉を生産しようという試みもある。カンボジアの巨大豚もこの系統かもしれない。

米食品医薬品局(FDA)はこれまで、特定の遺伝子組み換え鮭を認可しているが、遺伝子組み換えの豚肉が流通しているとしたら、現段階ではすべて違法になる。

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