最新記事
中東

ダマスカス近郊への空爆を実施...イスラエル、シリア攻撃強化の背景に「トルコの影響力」への警戒

2025年4月4日(金)15時55分
イスラエルがシリア攻撃を強化する理由

イスラエルは3日、シリアのダマスカス近郊の空軍基地と南西部への夜間の空爆について、シリア暫定政権への警告だと表明した。イスラエルに攻撃されたダマスカス拠点を警備する治安部隊、3月13日撮影(2025年 ロイター/Firas Makdesi/File Photo)

イスラエルは3日、シリアのダマスカス近郊の空軍基地と南西部への夜間空爆について、シリア暫定政権への警告だと表明した。また、トルコがシリアを保護領にしようとしていると主張し、シリアへのトルコの影響力に懸念を表明した。

カッツ国防相は、イスラエル軍はシリア国内の緩衝地帯に駐留を続けるとし、イスラエルに敵対する勢力の侵入を許せば、重い代償を払うことになると指摘。前日のハマとダマスカスでの空爆は「明確なメッセージで将来への警告だ」と述べた。

イスラエルはアサド政権崩壊後、シリアとの緩衝地帯駐留を継続。2日夜には発砲してきた武装勢力数人を殺害した。シリア国営通信は、イスラエル軍の砲撃で9人が死亡したと伝えた。

シリア外務省は、攻撃を非難しイスラエルに圧力をかけるよう国際社会に呼びかけた。

イスラエルによる2日夜間のシリアへの攻撃は、アサド政権崩壊後で最も激しい部類のものだった。イスラエル軍は、ダマスカス近郊の軍事インフラやハマとホムスの空軍基地を攻撃したと明らかにした。

シリア外務省によると、イスラエルは30分間に5地域を攻撃し、ハマの空軍基地はほぼ完全に破壊され、市民と兵士数十人が負傷した。

日本
【イベント】国税庁が浅草で「伝統的酒造り」ユネスコ無形文化遺産登録1周年記念イベントを開催。インバウンド客も魅了し、試飲体験も盛況!
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国軍が台湾周辺で実弾射撃訓練、封鎖想定 過去最大

ビジネス

中国、来年の消費財下取りに89億ドル割り当て スマ

ワールド

カンボジアとの停戦維持、合意違反でタイは兵士解放を

ワールド

韓国大統領、1月4ー7日に訪中 習主席とサプライチ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中