最新記事
米大統領選

バイデン大統領「撤退表明」は1分前に側近へ連絡、2日間で決断=関係筋

2024年7月22日(月)12時32分
バイデン大統領

バイデン米大統領は21日午後、再選レースからの撤退を突然発表した。事情に詳しい情報筋によると、上級スタッフの多くが決断を知らされたのは発表直前だった。米首都ワシントンで11日撮影(2024年 ロイター/Yves Herman)

バイデン米大統領は21日午後、再選レースからの撤退を突然発表した。事情に詳しい情報筋によると、上級スタッフの多くが決断を知らされたのは発表直前だった。前日の時点では選挙戦を続ける意向とされていただけに、関係者には衝撃が走った。

匿名を条件にロイターの取材に応じた情報筋によると、バイデン氏は20日夜に大統領選からの撤退を決断し始めた。党内の一部からの撤退圧力にもかかわらず、それまで何週間も選挙選にとどまる考えを示していた。


 

しかし、21日午後1時45分、バイデン氏は上級スタッフらに心変わりしたことを明かし、撤退を伝えたという。そして、その1分後にX上で表明した。

81歳のバイデン氏を巡っては、トランプ前大統領との先月のテレビ討論会で精彩を欠き、民主党内から撤退を求める声が広がっていた。

関係者2人によると、バイデン氏は発表前の2日間で、世論調査などのデータを精査し、再選の見込みがないとの結論に至った。ホワイトハウス高官によると、決断には悩んだものの決心すると直ちに動いた。

また、バイデン氏とハリス副大統領は発表に先立つ21日に繰り返し協議をしたという。

バイデン氏は新型コロナウイルスの陽性反応が出た17日からとどまっていたデラウェア州の自宅で、上級スタッフらに間もなく公表することになる発表文を読み上げた。

スタッフの1人は「バイデン氏はわれわれに書簡を読み上げ、自分の考えを理解するよう求めた。この48時間、決断と格闘してきた」と語った。

このスタッフは「決定は本当に密かに行われていた。ほとんどのスタッフにとっては驚きだった」と話した。

大統領首席補佐官のジェフ・ザイエンツ氏はその後、ホワイトハウスの上級スタッフを招集し、この決定を伝えたという。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:マムダニ氏、ニューヨーク市民の心をつかん

ワールド

北朝鮮が「さらなる攻撃的行動」警告、米韓安保協議受

ビジネス

NY外為市場=ドルおおむね下落、米景気懸念とFRB

ビジネス

ステーブルコイン普及で自然利子率低下、政策金利に下
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中