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ソ連

ゴルバチョフ氏の死去を受けてピザハットCMが再浮上

2022年9月1日(木)22時05分
川口陽
ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領

冷戦終結の象徴として記憶されるミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領(2005年10月、ワシントンDC) JIM YOUNG-REUTERS

<店内にいた客は元指導者の業績について議論>

8月30日、ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領が死去した。このニュースを受けて、ソーシャルメディア上では彼の出演したピザハットのCMが話題となっている。

映像は、雪の日の赤の広場から始まる。孫娘アナスタシアを連れて歩くゴルバチョフ氏がピザハットの店舗に入っていくと、店内にいた客が元指導者の存在に気付き、彼の業績について議論を始める。

彼のせいで経済的混乱と政情不安に陥ったと主張する中年男性と、彼のおかげで機会と自由が得られたと反論するもう一人の男性。ヒートアップする議論は老婦人の一言により収束へと向かう。

「彼のおかげで多くのものが得られた......ピザハットのように」

否定的だった男性もこれには異論なし。最後には客が総立ちでゴルバチョフ氏を讃え、少なくともこれまでとは別の時代に生きていることを確かめ合うストーリーとなっている。

このCMは1997年にモスクワで撮影され、翌年アメリカで放送された。ツイッター上では多くのユーザーがこれを懐かしみ、CMとゴルバチョフ氏が「冷戦終結の象徴」として記憶されていることがうかがえる。

ソ連崩壊前の90年に1号店をオープンさせたピザハットだったが、今年ロシアがウクライナに軍事侵攻したことで多くの欧米企業とともにロシアから完全撤退した。

【映像】ゴルバチョフ氏が孫娘と一緒に出演したピザハットCMを見る

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