最新記事

感染症対策

米カリフォルニア、コロナ対策で小売店営業停止など制限強化 NY州は病院収容能力拡充へ

2020年12月8日(火)08時46分

米カリフォルニア州のニューソム知事は7日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け、州のほぼ全域で 一段と厳しい外出制限措置を導入した。サンフランシスコで6日撮影(2020年 ロイター/STEPHEN LAM)

米カリフォルニア州のニューソム知事は7日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け、州のほぼ全域で 一段と厳しい外出制限措置を導入した。期間は少なくとも3週間。小売店などの営業が停止され、2300万人が影響を受ける。

ニューソム知事は病院の集中治療室(ICU)の利用率が85%を超えている地域を中心に厳しい措置を導入。カリフォルニア州では3月以降、外出制限措置が実施されているが、今回の措置で規模の大きさにかかわらず全ての私的な集まりが禁止されたほか、生活に必須でないインフラの運営や小売店の営業などが停止された。

同州の6日の新規感染者数は3万人超。4日の2万1986人を超え、過去最多を更新した。感染して入院している患者の数も最多となった。

米国では感染拡大に歯止めがかかっておらず、ロイターの集計によると、過去1週間の全米の1日当たりの新規感染者数は平均約19万4000人。ニュージャージー州、ノースカロライナ州、バージニア州、ウエストバージニア州でも1日の新規感染者数が最多を更新している。

ニューヨーク州では病床不足回避に向けて、同州保健当局が病院の収容能力を25%拡充するよう命じるほか、退職した医療関係者の助けを要請する計画。

クオモ州知事はさらに、入院率が今後5日間で安定化しなければ、ニューヨーク市内の店内飲食を再び禁止すると表明した。

米次期政権の首席医療顧問に起用されている国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、クリスマスや新年の休の後、米国内で感染者が再び急増する可能性があると警告。「年明け1月半ばごろ、状況は恐らく悪くなる」と述べた。

アザー厚生長官によると、米食品医薬品局(FDA)による新型コロナワクチン緊急使用の承認が待たれる中、ホワイトハウスは8日、各州知事や薬局チェーン、輸送会社などとワクチン配布を巡る会合を持つ見通しという。

*内容を追加しました。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【調査報道】中国の「米大統領選」工作活動を暴く
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 健康長寿の筋トレ入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月2日号(8月26日発売)は「健康長寿の筋トレ入門」特集。なかやまきんに君直伝レッスン/1日5分のエキセントリック運動

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 2
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 3
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 4
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 5
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 6
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 7
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 8
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯…
  • 9
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 6
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 7
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中