最新記事

2020米大統領選

トランプ、「合法な票集計すれば私が容易に勝利」 大統領選の不正再び主張し戦う構え

2020年11月6日(金)15時17分

トランプ米大統領は11月5日、証拠を示さず、「合法」な票を集計すれば、自身が大統領選で勝利すると述べ、民主党候補のバイデン前副大統領に対する敗北を認める意向がないことをうかがわせた。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ米大統領は5日、証拠を示さず、「合法」な票を集計すれば、自身が大統領選で勝利すると述べ、民主党候補のバイデン前副大統領に対する敗北を認める意向がないことをうかがわせた。

トランプ氏はホワイトハウスのブリーフィングルームで、「合法な票を集計すれば、私が容易に勝利する」と述べ、票の集計が続いていることは選挙に不正があり、票が盗まれていることを示していると不満をもらした。

「選挙を盗もうとしている事例だ。(バイデン陣営は)選挙を不正に操作しようとしている。そうはさせない」と述べ、戦う構えを見せた。

トランプ氏は、主要メディアなどがバイデン氏勝利の見通しと報じた州について、自身が勝利したとの見方を示唆した。また事前の世論調査について、民主党に有利な内容で、投票を抑制する狙いがあったと主張し、痛烈に批判した。

今年の大統領選の世論調査では前回2016年と同様、トランプ氏への票が実際より大幅に少なく予想されていた。

トランプ氏が公の場に姿を現すのは4日未明以来。報道陣の質問は受け付けなかった。

大統領選の開票結果は、バイデン氏優勢に傾きつつある。

ホワイトハウスでは重苦しい空気が漂い、トランプ氏の側近は、再選への道はまだ残されていると慎重ながら楽観的な見方を示しつつも、敗れる可能性があることも認めた。

側近の1人は匿名を条件に「トランプ氏は状況を注視し、各州と連絡を取っている。形勢は良くないようだが、彼は戦い続けたがっている」と述べた。また「トランプ氏は戦闘ムードにある。悲しんでも落胆してもいない。だが(再選への)道はますます厳しくなっている」と語った。

あるホワイトハウス当局者は、ジョージア州やアリゾナ州、ペンシルベニア州などの最終的な集計結果が入り、メディアがバイデン氏の勝利を予想したとしても、法的に異議を申し立てる戦略が勝るだろうとの見方を示した。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・中国はトランプ再選を願っている
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英も「貯蓄から投資へ」、非課税預金型口座の上限額引

ワールド

来年のG20サミット、南ア招待しないとトランプ氏 

ビジネス

米ホワイトハウス付近で銃撃、州兵2人重体 当局はテ

ワールド

トランプ氏、高市氏に日中関係の状況悪化望まずと伝達
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 5
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業…
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 9
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中