最新記事

サイバー攻撃

中国系ハッカー2集団、台湾政府機関に2018年からサイバー攻撃

2020年8月19日(水)18時37分

台湾当局は8月19日、中国政府とつながりのある2つのハッカーグループが台湾政府機関と数千人の政府関係者の電子メールアカウントを標的としたサイバー攻撃を仕掛け、重要なデータを盗もうとしたと発表した。写真は会見する台湾法務部調査局のサイバーセキュリティ調査室高官、台北で撮影(2020年 ロイター/Yimou Lee)

台湾当局は19日、中国政府とつながりのある2つのハッカーグループが台湾政府機関と数千人の政府関係者の電子メールアカウントを標的としたサイバー攻撃を仕掛け、重要なデータを盗もうとしたと発表した。

台湾法務部調査局のサイバーセキュリティ調査室高官は記者団に「中国のハッカーグループは長期間にわたって政府機関と情報サービス会社(のシステム)に侵入してきた」と明らかにした。

「重要な政府文書やデータを入手することが目的で、一部のデータが流出した可能性がある」と語った。

サイバーセキュリティ調査室によると、攻撃は2018年ごろから始まり、少なくとも10の政府機関と政府関係者約6000人のメールアカウントが標的になった。どのようなデータが盗まれたかは特定できないという。

また政府に情報サービスを提供していた少なくとも4社の台湾ハイテク企業も攻撃を受けたとしている。

中国国務院台湾事務弁公室はコメントの要請に応じていない。

同高官は攻撃を仕掛けたのは「BlackTech(ブラックテック)」と「Taidoor(タイドア)」と呼ばれるハッカー集団で、中国共産党とつながりがあるとの見方を示した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・中国からの「謎の種」、播いたら生えてきたのは......?
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路
・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ


20200825issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月25日号(8月18日発売)は「コロナストレス 長期化への処方箋」特集。仕事・育児・学習・睡眠......。コロナ禍の長期化で拡大するメンタルヘルス危機。世界と日本の処方箋は? 日本独自のコロナ鬱も取り上げる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米FRB、銀行審査で今後は「風評リスク」考慮せず

ワールド

米原油先物3ドル超下落、トランプ氏がイスラエルとイ

ワールド

ウクライナ首都などに夜間攻撃、子ども含む10人死亡

ワールド

イスラエルとイラン、完全停戦で合意 トランプ氏発表
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり得ない!」と投稿された写真にSNSで怒り爆発
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 6
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 7
    EU、医療機器入札から中国企業を排除へ...「国際調達…
  • 8
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 9
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 10
    【クイズ】次のうち、中国の資金援助を受けていない…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中