最新記事

ハッカー

米当局、著名人ツイッター乗っ取り事件で17歳少年など3人起訴

2020年8月2日(日)11時47分

オバマ前大統領や米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏など著名人のツイッターの公式アカウントがサイバー攻撃で乗っ取られた問題で、米フロリダ州の検察局は31日、同州タンパの少年(17)をハッキングの罪で起訴したと発表した(2020年 ロイター/Thomas White)

オバマ前大統領や米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏など著名人のツイッターの公式アカウントがサイバー攻撃で乗っ取られた問題で、17歳の少年を含む3人が起訴された。

米フロリダ州の検察局は31日、同州タンパの少年(17)をハッキングの罪で起訴したと発表。司法省は、この事件に関連して、英ボグナーリージスのメイソン・シェパード被告とフロリダ州オーランドのニマ・ファゼリ被告を起訴したと発表した。

ツイッターは「法執行の迅速な行動」に謝意を示した。


17歳の少年は15日、著名人の公式アカウントを通じて、ビットコインへの投資を促す投稿を行い、10万ドル以上を手にしたとされる。

フロリダ州ヒルズボロ郡の検事は記者団に対し、少年を30件の重罪容疑で起訴したと述べた。少年は勾留されている。

声明では「連邦捜査局(FBI)と司法省が全国規模の調査を行い、ヒルズボロ郡の容疑者を特定し、逮捕した」とした。

州検事によると、フロリダ州の法律は少年を成人として起訴することができるため、連邦法ではなく州法を適用したという。

今回の問題について、ツイッターは社員がだまされて自分のアカウント情報を教えてしまったと説明していた。

当局が31日に明らかにした宣誓供述書によると、少年は、ツイッターのIT部門のスタッフになりすまし、社員から顧客サービスのポータルにアクセスするログイン情報を入手していたという。

ハッキング撲滅を目指す団体、ストップSIMクライムの創設者ロバート・ロス氏は、今回の件は、若いアマチュア集団が企業のセキュリティを破ることに成功したという事例で「国家的なセキュリティのリスクだ」と述べた。

*情報を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・新型コロナウイルス、患者の耳から見つかる
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・がんを発症の4年前に発見する血液検査
・韓国、コロナショック下でなぜかレギンスが大ヒット 一方で「TPOをわきまえろ」と論争に


20200804issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月4日号(7月28日発売)は「ルポ新宿歌舞伎町 『夜の街』のリアル」特集。コロナでやり玉に挙がるホストクラブは本当に「けしからん」存在なのか――(ルポ執筆:石戸 諭) PLUS 押谷教授独占インタビュー「全国民PCRが感染の制御に役立たない理由」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、ブラジル最高裁判事への制裁解除 前大統領の公判

ワールド

香港民主派メディア創業者に有罪判決、国安法違反で 

ビジネス

中国粗鋼生産、11月は23年12月以来の低水準 利

ビジネス

吉利汽車、2.84億ドル投じ試験施設開設 安全意識
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中