最新記事

感染症対策

トランプ政権、ブラジルにFDAが警告した抗マラリア薬200万回分供給

2020年6月1日(月)11時12分

米国とブラジル両政府は共同声明で、米政府がブラジルに新型コロナウイルス感染症の予防・治療薬として抗マラリア薬のヒドロキシクロロキン200万回分を送ったと発表した。写真はヒドロキシクロロキン。5月27日、ユタ州プロボの薬局で撮影(2020年 ロイター/George Frey)

米国とブラジル両政府は共同声明で、米政府がブラジルに新型コロナウイルス感染症の予防・治療薬として抗マラリア薬のヒドロキシクロロキン200万回分を送ったと発表した。

ヒドロキシクロロキンは、トランプ米大統領とブラジルのボルソナロ大統領が新型コロナ感染症の予防・治療薬として有望だと主張している。トランプ氏は5月半ば、自身が予防薬として服用していることを明らかにした。

ただ、医学的なリスクが指摘されており、米食品医薬品局(FDA)は使用について警告を発している。

世界保健機関(WHO)も安全性に関する懸念から、同薬の新型コロナ感染症患者を対象とする臨床試験の中断を発表している。

声明によると、送られたヒドロキシクロロキンは、医師や看護師など医療関係者の感染予防と、感染症患者の治療に使用されるという。

両国はまた、新型コロナの予防・治療薬の臨床試験などの共同研究を実施することも発表。さらに米政府は近く、ブラジルに人工呼吸器1000台を送るとしている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染5人 6日ぶりで1桁に
・SNSで「医療関係者は国の英雄」盛り上がるインドネシア 背景に犠牲者55人という苛酷な現実
・なぜブラジルは「新型コロナ感染大国」へ転落したのか
・北九州市長「第2波の真っただ中」 政府は感染増でも福岡県への緊急宣言再発出考えず


20200602issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月2日号(5月25日発売)は「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集。行動経済学、オークション、ゲーム理論、ダイナミック・プライシング......生活と資産を守る経済学。不況、品不足、雇用不安はこう乗り切れ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

エアバス、第3四半期利益・売上高が予想超え 小型機

ビジネス

FRB、12月1日でバランスシート縮小終了 短期流

ワールド

トランプ氏、韓国の原子力潜水艦建造を承認 米フィラ

ビジネス

日経平均はプラス転換し史上最高値、ハイテク株が押し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 7
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 8
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中