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貿易戦争

トランプ政権、11兆円相当の対中追加関税製品リストをほぼ完成

2018年6月15日(金)19時10分

6月15日、米国は総額1000億ドル相当の対中国追加関税の対象となる製品リストをほぼ完成させた。複数の関係筋が匿名で明らかにした。北京で14日撮影(2018年 ロイター/Jason Lee)

米国は、総額1000億ドル相当の対中国追加関税の対象となる製品リストをほぼ完成させた。複数の関係筋が匿名で明らかにした。

米政府当局者は14日、トランプ米大統領が中国に対する関税について「かなり大規模な措置」を発動することを決めたと述べていた。米政府は15日に、4月に公表した総額500億ドル相当の製品リストの修正版を公表する予定。

トランプ政権の動向に詳しい関係者3人によると、今回の追加リストについても、500億ドル相当の製品リストと同様、パブリックコメント(意見募集)やヒアリングが行われる見通しで、発動までには60日以上かかる可能性があるという。

追加リストは、他国からの代替品が豊富な製品を選ぶことによって、米国の消費者や企業への影響を最小限に抑えることを狙っているが、影響を完全に排除するのは難しいとみられている。

ロス商務長官から説明を受けた関係者はロイターに対し、「1000億ドル相当にするためには、中国から輸入されている消費財が対象となることは間違いない」と述べた。

またこの関係者によると、他国からの輸入によって代替しやすいよう、追加リストは個々のカテゴリーにおける中国のシェアが33%以下の製品をターゲットにしている。

別の関係者によると、この33%という上限のせいで、総額1000億ドルの達成は難しいかもしれないという。

米商務省と通商代表部の報道官はコメントを控えた。

[北京/ワシントン 15日 ロイター]


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