最新記事

中国ビジネス

打倒ディズニーを掲げる中国のテーマパーク

2016年9月27日(火)16時13分
コナー・ギャフィー

REUTERS

<ディズニーに対抗する中国一の富豪、王健林とワンダグループは、2020年までに最大20のテーマパークを作る計画だ>(写真は2013年11月、合肥市で建設途中だったワンダシティ)

 中国で打倒ディズニーを宣言してきた「大連万達集団(ワンダグループ)」は先週末、中国東部の安徽省合肥市に同社にとって2番目のテーマパークをオープンした。

 中国一の富豪、王健林(ワン・ジエンリン)率いる大連万達集団が9月24日に中国東部の合肥市にオープンしたのが「合肥万達文化旅遊城(ワンダシティ)」という複合施設だ。

 この複合施設には240億元(36億ドル)が投じられ、ホテルやショッピングモールのほか、中国のイスラム系少数民族「回族」の文化を再現したというテーマパークなどがある。

もうモノマネはしない

 大連万達集団は今年5月に、中国南東部の南昌市に最初のテーマパーク「南昌万達文化旅遊城」をオープンしたばかり。2020年までには中国全土に最大20の複合施設の建設を計画している。

 アメリカの巨大企業ウォルト・ディズニーは、中国本土で初の「上海ディズニーランド」を6月にオープン。「香港ディズニーランド」の約3倍の規模を誇っている。

【参考記事】これは本物! 上海ディズニーランド開園、中華演出で集客狙う

 BBCの報道によると、大連万達集団のオーナーである王は5月、国営テレビ局CCTVのインタビューに応じ、「ディズニーが今後10~20年、中国で利益を出せないようにしてやりたい」と話した。また、ワンダグループのテーマパークの船出と共に、西欧文化を模倣するのもやめにしたい、と語った。

【参考記事】パクリもここまで来た仰天「ディズニーラオス」

 フォーブス誌によると、王はスペインのサッカーチーム「アトレティコ・マドリード」の株式20パーセントも所有しており、資産は推定332億ドル。中国一の富豪であり、アリババ・グループ(阿里巴巴集団)の創業者である馬雲(ジャック・マー)を大きく引き離しているという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米「夏のブラックフライデー」、オンライン売上高が3

ワールド

オーストラリア、いかなる紛争にも事前に軍派遣の約束

ワールド

イラン外相、IAEAとの協力に前向き 査察には慎重

ワールド

金総書記がロシア外相と会談、ウクライナ紛争巡り全面
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 3
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 4
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 5
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    【クイズ】未踏峰(誰も登ったことがない山)の中で…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 7
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中