最新記事
メンタルヘルス

【最新研究】ソフトドリンクを飲むと、女性のうつ病リスクが増加するのはなぜか?...「腸内細菌」に独研究チームが注目

Soft Drink Consumption Linked to Depression Diagnosis in Women, Study Says

2025年10月25日(土)10時00分
ハンナ・ミリントン
ソフトドリンク

Kaffee Meister-unsplash

<うつ病と清涼飲料水の関係に注目が集まる中、腸内細菌「エガセラ」の関与が指摘されている>

清涼飲料水の摂取が、大うつ病性障害(MDD) につながっている可能性がある──特に女性は、より重い症状を示す傾向があることが、最新研究で明らかになった。

この一因として、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)の中でもとりわけ「エガセラ(Eggerthella)」という細菌群の多さが関係している可能性があるという、ドイツの研究チームによる大規模コホート研究が発表された。


ロンドン大学キングス・カレッジの肝臓学教室のデビー・ショークロス教授と、同大学LIMBIC研究室所属のビクトリア・クロンステン博士は次のように述べる。

「今回の多施設共同臨床研究は、清涼飲料水の摂取とうつ病との間に関連性がある可能性を示しました。清涼飲料水を多く飲む女性は、うつ病と診断される確率が高く、症状も重い傾向にありました。一方で、男性ではこうした影響は見られていません」

食事がうつ病に果たす役割と、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)が主要な媒介要因となる可能性について研究チームは強調する。さらに、性差が見られたことから、性別に応じた予防策や介入法の必要性を指摘している。

糖分の多い「超加工食品」と腸内環境の関係

清涼飲料水が「超加工食品」であり、高カロリーかつ、ブドウ糖や果糖などの単糖を多く含むと研究チームは定義する。これらは小腸の吸収能力を低下させ、特定の細菌群の増殖を促す可能性があるという。

投資
「FXで長期投資」という投資の新たな選択肢 トライオートFX「世界通貨セレクト」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送-タイのシリキット王太后が93歳で死去、王室に

ワールド

再送-トランプ米大統領、日韓などアジア歴訪 中国と

ビジネス

アングル:解体される「ほぼ新品」の航空機、エンジン

ワールド

アングル:汎用半導体、供給不足で価格高騰 AI向け
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...装いの「ある点」めぐってネット騒然
  • 2
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 3
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月29日、ハーバード大教授「休暇はXデーの前に」
  • 4
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 5
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 6
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 9
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 10
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中