最新記事
ペットフード

「エッ、これが最後ニャの?」 トウモロコシ・大豆相場高でペットフードの入手が困難に

2021年7月30日(金)18時15分
ロイター
猫とキャットフード

北米では、ペットの飼い主がアマゾン・ドット・コムなどの小売り大手から特定のペットフードを購入するのに腐心している。小売業界が需要増加と供給不足に見舞われていることが背景にある。(2021年 ロイター/Muhammad Hamed)

北米では、ペットの飼い主がアマゾン・ドット・コムなどの小売り大手から特定のペットフードを購入するのに腐心している。小売業界が需要増加と供給不足に見舞われていることが背景にある。

米業界団体ペットフード協会によると、ペットフードの原材料コストは、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、8─20%上昇。6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.4%上昇したが、この伸びを上回っている状況だ。

米経済の回復が勢いを増す中、トウモロコシや大豆、肉類といった日常食料品の価格上昇に加え、輸送および労働コストもかさんでおり、動物と人間の食料供給全般に影響が及んでいる。

多くのペットフードの主要原材料である米国産トウモロコシと大豆相場は、今春に8年ぶり高値を付け、これらの原料を利用する製造会社は苦境に陥っている。

ペットフード協会は、動物性および植物性油脂の多くが再生可能燃料にも供給されているとして、ペットフードメーカーもこれらの油脂を巡る激しい争奪戦に直面していると指摘した。同協会は6月、米農業関係者に宛てた書簡で、「原材料などの価格がこれまでになく上昇しており、国内の犬や猫のペットフードを確保する戦略の計画および実行が危ぶまれている」と警告した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった
・人間のオモチャにされたイルカ死ぬ──野生動物に触るのは犯罪
・ロシアの工場跡をうろつく青く変色した犬の群れ


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米7月雇用7.3万人増、予想以上に伸び鈍化 過去2

ワールド

ロシア、北朝鮮にドローン技術移転 製造も支援=ウク

ビジネス

米6月建設支出、前月比0.4%減 一戸建て住宅への

ビジネス

米シェブロン、4─6月期利益が予想上回る 生産量増
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 5
    【クイズ】2010~20年にかけて、キリスト教徒が「多…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    これはセクハラか、メンタルヘルス問題か?...米ヒー…
  • 8
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    ニューヨークで「レジオネラ症」の感染が拡大...症状…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経験豊富なガイドの対応を捉えた映像が話題
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 8
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 9
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 10
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 5
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中