最新記事
日本経済

日本人の「平均月収」は「海外バイト以下」?...円安が映す国力の転落【note限定公開記事】

POOR JAPAN RICH WORLD

2025年9月15日(月)08時05分
レジス・アルノー(ジャーナリスト)
円安の影響で割安感が高まり、浅草の観光名所は外国人観光客で賑わう様子

円安による割安感で、観光名所は外国人でいっぱい YOSHIO TSUNODA/AFLO

<1995年、世界で最も豊かな国の一つだった日本。だが円安が進むいま、海外アルバイトの給与が日本の平均月収を上回るまでに購買力は低下した――>


▼目次
1.平成初期との比較で感じる日本の地位の変化
2.日本が「移民を送り出す国」に戻る可能性

1.平成初期との比較で感じる日本の地位の変化

私が日本に来た1995年、この国では何もかもが高価だった。

ほかの外国人在住者と同じく節約を心がけ、いつか円で報酬をもらえたらと願っていたものだ。

当時、パリのオーバーツーリズム(観光公害)は金持ちの日本人観光客とイコールで、ルーブル美術館周辺は彼らを乗せたバスだらけだった。

この夏、オランダで美術を学ぶ21歳の娘からアルバイト給与額を聞いた私は絶望感に襲われた。世界での日本人の立場はどうなったのか......。

8月中、フランス北西部の町のテニスクラブでバーテンダーとして働いていた娘は「週給600ユーロなの」と、当然のように言った。

円に換算すれば、週給約10万3200円(1ユーロ=約172円)。月額はおよそ41万3000円だ。

昨年の日本の単身世帯の実収入月平均額(37万247円)を上回り、女性の単身勤労者世帯の勤め先収入平均(29万7173円)より約39%多い。

日本人の購買力がむしばまれていることは、ガソリンや小麦などの輸入品を購入する際、日常的に感じるはずだ。とはいえ外国では、痛いほど実感する。

フランスに一時帰国する私に、友人らは「値段を円換算するな。落ち込むだけだから」と忠告した。

「いいフランス料理店を見つけた。フルコースのランチが2500円」と、日本にいる妻が私に言った。

フランスでは、外食すれば、最低40ユーロ(約7000円)はかかる。

フランス人にとって、今や日本は格安の旅行先だ。

◇ ◇ ◇

記事の続きはメディアプラットフォーム「note」のニューズウィーク日本版公式アカウントで公開しています。

【note限定公開記事】日本人の「平均月収」は「海外バイト以下」?...円安が映す国力の転落


ニューズウィーク日本版「note」公式アカウント開設のお知らせ

公式サイトで日々公開している無料記事とは異なり、noteでは定期購読会員向けにより選び抜いた国際記事を安定して、継続的に届けていく仕組みを整えています。翻訳記事についても、速報性よりも「読んで深く理解できること」に重きを置いたラインナップを選定。一人でも多くの方に、時間をかけて読む価値のある国際情報を、信頼できる形でお届けしたいと考えています。


ニューズウィーク日本版 日本人が知らない AI金融の最前線
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月3号(2月25日発売)は「日本人が知らない AI金融の最前線」特集。フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに[PLUS]広がるAIエージェント

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

メキシコ大統領、トランプ氏と電話会談 麻薬王殺害後

ワールド

米が関税率を従来水準に引き上げへ、一部15%超 中

ワールド

訪中のメルツ独首相が首脳会談、関係深化で一致 合意

ワールド

トランプ政権、各国のデータ規制に反対 阻止を指示=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された「恐怖の瞬間」映像が話題に
  • 2
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違憲とした「単純な理由」
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    2月末に西の空で起こる珍しい天体現象とは? 「チャ…
  • 5
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 6
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 7
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 8
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    人呼んで「暗黒のプリンス」...エプスタイン事件で逮…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 10
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中