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米中貿易戦争

中国商務省「米国と追加関税の段階的撤廃で合意」

2019年11月7日(木)18時31分

中国商務省の高峰報道官(写真)は会見で、中国と米国がここ2週間の間に、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に廃止することで合意したと明らかにした。写真は北京で昨年6月撮影(2019年 ロイター/Thomas Peter)

中国商務省の高峰報道官は7日の会見で、中国と米国がここ2週間の間に、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に廃止することで合意したと明らかにした。具体的な予定などは示さなかった。

米中の「第1段階」の通商合意には、米側が12月15日に発動する予定の携帯電話やラップトップPCなどの中国製品を対象とする追加関税を取り下げることが盛り込まれているとみられている。

高報道官は「ここ2週間、双方の交渉代表らが、様々な核心的事項の適切な解決に向け真剣かつ建設的に討議した」とし「交渉が進展し、追加関税を段階的に撤廃することで合意した」と述べた。

中国交渉団に近い筋によると、中国は米国側に「すべての追加関税をできるだけ早く撤回」するよう要求したとされる。

高報道官は「第1段階」の通商合意が成立するためには、両国が互いに発動している追加関税を同時に撤廃しなければならないとし、撤廃は、合意を成立させるための重要な条件と表明。

撤廃する追加関税の割合は同じでなければならず、撤廃する対象品目数は交渉可能とした。

「貿易戦争は関税で始まっており、関税撤廃で終わらせるべきだ」と述べた。

「第1段階」の通商合意の署名はトランプ米大統領と習近平中国国家主席がするとされるが、その時期も場所も情報が錯綜している。

高報道官は、署名の時期や場所についてコメントを差し控えた。

*内容を追加しました。

[北京 7日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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