アジアが米国産LPG輸入拡大、中東産代替へ プレミアム上昇
台湾・桃園にある液化天然ガス輸入施設。2026年3月撮影。REUTERS/Ann Wang
Mohi Narayan Shariq Khan
[ニューデリー/ニューヨーク 10日 ロイター] - アナリストやトレーダーによると、インドや中国などアジア最大の液化石油ガス(LPG)輸入国は、供給が混乱する中東産の代替として米州からの調達を急いでおり、これがスポット市場のプレミアムを過去最高水準に押し上げている。
中東からのLPG輸出はイラン戦争開始以降、急減している。LPGは調理用燃料や石油化学プラントの原料に使用され、中東はアジアにとって最大の供給元だ。
ケプラーによると、3月の中東からのLPG輸出は日量41万9000バレルと前月比73%減少した。
調査会社アーガスによれば、この供給ショックにより、4月に湾岸地域から積み出されるプロパンおよびブタンのスポットプレミアムは、3月30日時点のサウジアラビア契約価格スワップに対し、1トン当たり250ドルと過去最高水準に達した。
サウジの国有石油会社サウジアラムコは供給逼迫を受け、4月の公式販売価格を大幅に引き上げた。4月のプロパン価格 は205ドル上昇の1トン=750ドル、ブタン は260ドル上昇して800ドルとなった。
マレックスの石油化学品取引グローバル責任者バスデブ・バラゴパル氏は「インドなど主要輸入国は調達戦略の多様化を積極的に進めており、湾岸諸国からの供給に加え、米国、ノルウェー、カナダ、他の地域からの調達を増やしている」と述べた。
ケプラーによると、アジアの供給不足を補うため、米国のLPG輸出は4月に過去最高の日量270万バレルに急増すると予想されており、うち約180万バレルがアジア向けとなる見込みだ。
アーガスによると、これにより、3月19日時点の米湾岸のプロパンおよびブタンのスポットターミナル料金はそれぞれ1トン当たり273.525ドルと240.09ドルと、過去最高を記録した。
ただ、ニュー・ストーンのブローカー、グレッグ・バウアー氏は米国が中東産を完全に代替することはできないとし、米輸出ターミナルの稼働率は紛争前からすでに限界に近い状態だったと述べた。
またトレーダーらは、米メキシコ湾岸からアジアへの輸送には30日以上を要し、中東からの2週間に比べて大幅に長く、供給逼迫に拍車をかけていると指摘した。





