ニュース速報
ワールド

マスク氏、減税法案は「赤字削減を阻害」 トランプ氏は協議意向

2025年05月29日(木)08時46分

 トランプ米大統領の「大きく美しい」税制・支出法案を巡り、米実業家のイーロン・マスク氏(写真)は、同法案が米国の財政赤字削減に向けた取り組みを阻害すると批判した。写真はワシントンで4月撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[ワシントン 28日 ロイター] - トランプ米大統領は28日、大規模な減税の延長などを盛り込んだ税制・歳出法案の内容について協議する予定だと述べ、一部条項に不満を示した。

同氏が「大きく美しい」とする同法案は、下院が22日に可決。現在、上院で審議が行われている。議会予算局によると法案が成立した場合、今後10年間で連邦債務が3兆8000億ドル程度増える見込み。

米実業家イーロン・マスク氏は27日放送のCBSニュース「サンデー・モーニング」のインタビューで、法案が米国の財政赤字削減に向けた取り組みを阻害すると批判。

「正直に言って、この巨額の支出法案を見てがっかりした」とし、「法案は大きくも美しくもなり得ると思うが、その両方を実現できるかどうかは分からない」と、財政赤字削減ではなく増大につながる可能性に懸念を示した。

トランプ氏はマスク氏の懸念に直接言及せず、「法案について交渉することになるが、幾つかの面については満足していないが、他の面には興奮している」と記者団に語った。

また、上院での可決に向け十分な支持を確保する必要があると強調し、「縮小はできない。多くの支持を得る必要がある」と述べた。

ホワイトハウス当局者は、マスク氏率いる政府効率化省(DOGE)が連邦支出を対象に行った削減策を正式なものにするため、早ければ来週にも法案を議会に送る予定だと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

チェコ大統領がダライ・ラマと面会、中国「断固反対」

ワールド

米中、新たな貿易協議開始へ 関税戦争休止延長目指す

ワールド

マレーシア中銀、25年成長予想4─4.8%に下げ 

ビジネス

CKハチソン、228億ドルの港湾事業売却で中国企業
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 2
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経験豊富なガイドの対応を捉えた映像が話題
  • 3
    運転席で「客がハンドル操作」...カリフォルニア州、テスラの「ロボタクシー」がサービス開始へ
  • 4
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 5
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 8
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 9
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 10
    PC画面上を「無数の黒い点」がモゾモゾ...正体は、モ…
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 6
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 7
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 8
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 9
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 10
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中