ニュース速報

ワールド

英看護師労組、組合員投票で賃上げ案拒否 追加スト計画

2023年04月17日(月)12時20分

英国民保健サービス(NHS)の下で働く看護師らで作る労働組合「王立看護協会(RCN)」は14日の組合員投票で、執行部と政府が合意した5%の賃上げ提案を拒否した。写真は2月に英ロンドンで給与をめぐる政府との争いの中で看護師らが抗議する様子(2023年 ロイター/Peter Nicholls)REUTERS/Peter Nicholls

[ロンドン 14日 ロイター] - 英国民保健サービス(NHS)の下で働く看護師らで作る労働組合「王立看護協会(RCN)」は14日の組合員投票で、執行部と政府が合意した5%の賃上げ提案を拒否した。追加でストライキを実施する計画を立てている。保健サービスへの負担をさらに増大させかねない労働争議を終わらせたいスナク首相にとって痛手となった。

RCNによると、投票に参加した看護師の約54%が反対票を投じた。投票率は61%。RCNは組合員に提案の受け入れを推奨していた。

RCNは30日から48時間ストを実施すると発表。今回は前回対象から外された救急診療部門、集中治療室(ICU)、がん治療部門などの看護師も初めて参加する。

ストには昨年12月から看護師数万人が参加しており、既にひっ迫している保健サービスは過去最高水準の待機患者と深刻な人手不足に見舞われている。

世論調査によると、国民は看護師ストを強く支持している。RCNは、この10年低賃金に苦しみ、多くの看護師が退職したと訴えている。

政府と労組は2022/23年に給与の2%を一時金として支給し、2023/24年に5%の賃上げを行う提案に合意、今月導入が始まった。

一方、英国の救急隊員らが加入する労組ユニゾンは14日、賃上げ提案の受け入れを決めた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

援助トラック100台のガザ入り許可も配布に遅れ、飢

ワールド

インタビュー:USスチール、完全買収の考え全く変わ

ワールド

ロシア外相、シリアで過激派集団による「民族浄化」主

ビジネス

FRB金利据え置き可能、貿易巡る緊張持続的に緩和な
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到した理由とは?
  • 3
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国は?
  • 4
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 5
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 6
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 7
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 8
    小売最大手ウォルマートの「関税値上げ」表明にトラ…
  • 9
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 10
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 5
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 6
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 9
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 10
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中