ニュース速報

ワールド

インドとパキスタンが極秘会合、カシミール地方の緊張緩和で

2021年04月15日(木)11時32分

 4月14日、複数の関係筋によると、インドとパキスタンの情報機関は、領有権を争うカシミール地方の軍事的な緊張緩和に向け、今年1月にドバイで極秘会合を開いた。インド政府によるカシミール自治権剥奪から1年の集会で、パキスタン・カラチで2020年8月撮影(2021年 ロイター/Akhtar Soomro)

[ニューデリー 14日 ロイター] - 複数の関係筋によると、インドとパキスタンの情報機関は、領有権を争うカシミール地方の軍事的な緊張緩和に向け、今年1月にドバイで極秘会合を開いた。

両国はカシミール問題を巡って関係が悪化していたが、政府が裏ルートで交渉を再開。大掛かりなものではないが、関係正常化に向けたロードマップ(行程表)を数カ月以内に作成することを目指しているという。

関係筋によると、インドの情報機関である研究分析局とパキスタンの軍統合情報局がアラブ首長国連邦(UAE)の支援を得てドバイで会合を開催した。

インド外務省、パキスタン軍のコメントは取れていない。

ただ、パキスタンの著名軍事アナリスト、アイーシャ・サッディカ氏は「タイ、ドバイ、ロンドンでもハイレベル会合が開かれていると思う」と述べた。

両国には歩み寄りを模索する理由がある。インドは昨年以降、国境地帯で中国と対立。カシミール地方の軍事態勢強化は避けたいとみられている。また、パキスタンは経済が悪化し、国際通貨基金(IMF)の支援を受けており、カシミール地方の緊張を長期化させる財源が不足している。米軍のアフガニスタン撤退でアフガニスタンとの国境の安定を維持する必要もある。

元ロイターのジャーナリスト、マイラ・マクドナルド氏は「両国にとって協議しないより協議した方がよい」とした上で「おそらく難局を乗り切るための緊張状態の基本的な管理を大きく超える内容にはならないだろう」と指摘した。

ロイターが取材した関係筋や専門家は全員、74年にわたるカシミール問題を解決する大掛かりな計画はまだ存在しないとの見方を示している。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米がベネズエラ攻撃、マドゥロ大統領拘束 未明に首都

ワールド

米がベネズエラ攻撃、マドゥロ大統領拘束 未明に首都

ワールド

ベネズエラ石油施設に被害なし、米の攻撃後も通常稼働

ワールド

ロシア、米のベネズエラ攻撃は「侵略行為」 各国も懸
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている言葉とは?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 5
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 6
    松本清張はなぜ「昭和の国民作家」に上り詰めたのか…
  • 7
    トランプの圧力、ロシアの侵攻...それでも揺るがぬウ…
  • 8
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 9
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 10
    2026年、テロは「国家」を超える──イスラム国が変貌…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 5
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 8
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中