ニュース速報

ワールド

ロシア、3000人以上を拘束 ナワリヌイ氏釈放へ全土で抗議集会

2021年01月24日(日)16時47分

 ロシアの反体制指導者ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議運動が全土に広がる中、治安当局は同氏の妻を含め、これまでに3000人を超える参加者を拘束した。写真は、治安当局がデモ隊と衝突する様子。23日撮影(2021年 ロイター/Maxim Shemetov )

[モスクワ 23日 ロイター] - ロシアの反体制指導者ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議運動が全土に広がる中、治安当局は同氏の妻を含め、これまでに3000人を超える参加者を拘束した。

当局は違法な集会への参加は刑事告発や身柄拘束の対象になると警告、新型コロナウイルスに感染するリスクもあるなどとして、人々に抗議活動から距離を置くよう促した。

しかし、零下50度という酷寒にもかかわらず、各地の抗議集会には多数の反対派が結集。ロイターの取材によると、首都モスクワでは4万人以上が参加する集会が開かれ、警察が手荒く人々を拘束し、警備のバンに押し込む場面もあった。ナワルヌイ氏の妻、ユリア氏も一時拘束され、釈放された。

ロシア外務省はロイターが報じた4万人以上という参加人数には疑問があるとしている。

同国NGOの「OVD-Info」によると、抗議集会はおよそ100カ所の都市や町で開かれ、全土での拘束者数はモスクワでの1294人、サンクトペテルブルクでの489人を含め、3296人に達した。

ロシア当局による抗議集会への弾圧に対し、米国務省は「人々が正当な権利を行使できるようロシア当局に拘束者全員の釈放を求める」との声明を発表。欧州連合(EU)は「行き過ぎた武力の行使」であるとロシアを批判、英国は「平和的な反対派やジャーナリストに対する暴力行為」を非難する声明を出した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日中双方と協力可能、バランス取る必要=米国務長官

ビジネス

マスク氏のテスラ巨額報酬復活、デラウェア州最高裁が

ワールド

米、シリアでIS拠点に大規模空爆 米兵士殺害に報復

ワールド

エプスタイン文書公開、クリントン元大統領の写真など
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 5
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 6
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中