ニュース速報

ワールド

米国務省、台湾への武器売却を承認 総額18億ドル=国防総省

2020年10月27日(火)14時25分

 10月26日、米国防総省は、国務省がボーイング製BA.N対艦ミサイル「ハープーン」を搭載した沿岸防衛システム100基の台湾への売却を承認したと明らかにした。写真は台北で2018年3月撮影(2020年 ロイター/Tyrone Siu)

[ワシントン 26日 ロイター] - 米国防総省は26日、国務省がボーイング製BA.N対艦ミサイル「ハープーン」を搭載した沿岸防衛システム100基の台湾への売却を承認したと明らかにした。売却額は最大23億7000万ドルに上る可能性がある。

国務省が先週台湾への売却を承認したミサイルなど3種類の兵器システムに追加される。先週の売却額は18億ドルとなる可能性があるとしていた。

米国による台湾への武器供与を巡り、中国外務省の趙立堅報道官は26日、ロッキード・マーチンLMT.N、ボーイングの防衛部門ボーイング・ディフェンス、レイセオン・テクノロジーズ RTX.Nを含む米国の関連企業に制裁を科す方針を示した。

米国務省のオルタガス報道官は声明で「台湾の正当な自衛の必要性を支援する売却に関して米国や外国企業に報復する中国政府の取り組みを遺憾に思う」と述べた。

今回議会に売却を正式通知したのは対艦ミサイル「ハープーンブロック2」400発を搭載した最大100基のハープーン沿岸防衛システム(HCDS)。

議会は正式通知後30日以内に売却に反対することが可能。ただ、台湾の防衛には超党派の幅広い支持があるため、反対は出ないとみられる。

中国政府の台湾に対する方針について懸念が強まる中、トランプ政権は11月3日の大統領選を前に中国への圧力を強めている。

台湾は声明で、武器売却は台湾の防衛が米政府にとり「非常に重要」であることを示していると指摘。「中国の軍拡と挑発に直面する中、台湾は今後も防衛力の近代化を進め、非対称戦争能力を促進する」との方針を示した。

*内容を追加し、写真をつけ、カテゴリーを広げました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ミランFRB理事、利下げ改めて主張 現行政策「過度

ビジネス

インタビュー:ラーメンで海外戦略加速、牛丼依存を分

ビジネス

ボストン連銀総裁「利下げのハードル高い」、インフレ

ワールド

米下院、12日夜につなぎ予算案を採決 過去最長43
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 3
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 4
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中