ニュース速報

ワールド

中国アリババ、スーパー大手サン・アートの過半数株取得へ

2020年10月19日(月)14時15分

中国の電子商取引大手アリババ・グループは19日、ハイパーマーケット運営の中国サンアート・リテールに36億ドル出資し、保有率を70%強に引き上げる計画を明らかにした。急拡大する同国の小売市場で足場を固める。写真はアリババ系の電子決済サービス、アリペイのロゴ。上海で9月撮影。(2020年 ロイターAly Song/File Photo )

[19日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループ <9988.HK>は19日、ハイパーマーケット運営の中国サン・アート・リテール<6808.HK>に36億ドル出資し、保有率を70%強に引き上げる計画を明らかにした。急拡大する同国の小売市場で足場を固める。

新型コロナウイルスの世界的流行で消費者のネットショッピングへのシフトが加速するなか、アリババは自らのネット販売でのシェアを活用して、サン・アートが中国で運営するハイパーマーケット481店舗と中堅ス―パー3店舗を支援する考え。

アリババは子会社を通じて既にサン・アートの21%を保有。サン・アートの51%を保有するA─RTリテール・ホールディングスへの出資を通じて、サン・アートの保有率を約72%に引き上げる。

アリババの張勇(ダニエル・チャン)最高経営責任者(CEO)は「新型コロナの世界的大流行で消費者の生活様式と企業経営のデジタル化が加速する中、サン・アートへの出資によって当社の『新しい小売り』のビジョンを強化し、完全に一体化されたサービスをさらに多くの顧客に提供することになる」とした。

アリババの発表を受けて、サン・アートの株価はこの日の寄り付きで20%あまり急騰した。

アリババはネット通販の配送拠点でもある傘下の生鮮スーパー「盒馬(フーマー)鮮生」の店舗を中国全土に広げてきた。直近の決算発表によると、店舗数は214に上る。

同社はまた、コンビニのオーナーと連携し、技術やデータ分析サービスを提供してきた。

アリババの国内の競合各社も同様に、実店舗の小売業に進出している。

京東商城(JDドットコム)<9618.HK>は「7フレッシュ」と呼ばれる生鮮スーパーを展開しており、ピンドゥオドゥオは8月に家電小売の国美零售(GOMEリテール・ホールディングス)に2億ドル出資した。

*カテゴリーを変しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権

ワールド

米空港で最大20%減便も、続く政府閉鎖に運輸長官が

ワールド

アングル:マムダニ氏、ニューヨーク市民の心をつかん

ワールド

北朝鮮が「さらなる攻撃的行動」警告、米韓安保協議受
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中