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トランプ氏「強制排除指示せず」、ホワイトハウス周辺のデモ巡り
トランプ米大統領は3日、ホワイトハウス周辺で行われていた黒人男性暴行死に抗議するデモ隊を強制排除するよう指示しなかったと主張した。写真はホワイトハウス周辺でデモ隊を排除する警護隊ら。1日撮影(2019年 ロイター/JONATHAN ERNST)
[ワシントン 3日 ロイター] - トランプ米大統領は3日、ホワイトハウス周辺で行われていた黒人男性暴行死に抗議するデモ隊を強制排除するよう指示しなかったと主張した。
トランプ大統領は1日夜、ホワイトハウスのそばにあり、デモ中に放火され被害を受けたセントジョンズ・エピスコパル教会を徒歩で訪れ、聖書を掲げ写真撮影に臨んだ。警官隊はその数分前に教会前で抗議活動を行っていたデモ隊を排除しており、トランプ大統領が「記念撮影」をするために平和的なデモ隊を強制排除としたとして批判が高まっている。トランプ大統領は同日、全米に広がるデモ鎮圧に向け軍の投入も辞さないとの認識を示していた。
トランプ大統領はFOXニュース・ラジオとのインタビューで「私は『排除しろ』などと言っていない」と述べた。徒歩で教会に向かうと決めた時にデモ隊がいることは知らされていなかったとも述べた。歴代大統領は通常、同教会での礼拝に出席する際には車列で訪れる。
トランプ大統領はさらに、多くのデモ参加者の主張に反し、「警官隊は催涙ガスを使用しなかった」とも述べた。
ニューヨーク州のクオモ知事は「トランプ大統領はワシントンDCで聖書を掲げていたが、ここニューヨークでは実際に聖書を読む」とし、トランプ氏の教会訪問を批判した。
トランプ氏は聖書を手に持って掲げたものの、聖書の一節を読むことはしなかった。
クオモ知事はまた、デモ鎮圧に向けた軍動員に改めて異議を唱え、「軍を政治的武器に使ってはならない」と強調した。
エスパー米国防長官はこの日、「反乱法」を発動してデモ対応に軍を投入することは支持しないと表明した。
*内容を追加しました。