ニュース速報

ワールド

日韓GSOMIA終了せず、輸出管理の対話再開へ 米国は歓迎

2019年11月23日(土)01時59分

韓国大統領府は、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、終了の通告を停止すると発表した。写真は2015年6月22日、東京の韓国大使館前で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[ソウル 22日 ロイター] - 韓国大統領府は22日夕、失効が目前に迫っていた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、終了するとした8月の決定を停止すると発表した。一方、日本政府は輸出管理を巡る韓国との政策対話を再開する方針を明らかにした。

日韓双方が妥協の姿勢をみせたことで、両国の関係悪化に歯止めがかかる可能性が出てきた。

<日韓外相が会談へ>

韓国の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は会見で、「いつでも協定を破棄できるとの条件付きで、GSOMIAを終了するとした8月23日の(日本側への)通告を停止することを決めた」と語った。「日本側は理解を示した」という。

日本と韓国は、第2次世界大戦中の徴用工問題を巡って関係が悪化。日本が韓国向け半導体材料の輸出管理を強化したことを受け、韓国政府は今年8月、軍事上の機密情報を共有するための枠組みGSOMIAを終了することを決め、日本側に通告した。

GSOMIAを終了しないという韓国の決定について安倍晋三首相は、「韓国も戦略的に判断した」との見方を示し、「北朝鮮への対応で日韓の連携と協定は極めて重要だ」と記者団に語った。

北朝鮮が核・ミサイル開発を進める中、米国は日本と韓国に歩み寄るよう促してきた。

茂木敏充外相は、20カ国・地域(G20)外相会議のため来日する韓国の康京和外相との会談を調整していることを明らかにした。

<輸出管理の政策対話再開>

韓国側の発表とほほ同時刻、日本の経済産業省は輸出管理に関する日韓の政策対話を再開する方針を明らかにした。GSOMIAの問題とは無関係とした上で、韓国側が世界貿易機関(WTO)への提訴手続きを中断すると伝えてきたことから、現状改善に向けた努力と判断したとしている。

今後も韓国向けの輸出は個別に審査して許可する方針に変わりないという。

政策対話は課長レベルの協議を経て開催時期を調整する。

<米国は歓迎>

米政府は韓国の決定を歓迎。国務省の報道官は「今回の決定は志を共にする同盟国が二国間問題を克服できるという前向きなメッセージにつながった。韓国と日本が歴史問題の永続的解決に向け誠実な議論を続けるよう促す」と語った。防衛および安全保障問題は他の分野とは切り離して考えるべきとも強調した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ディズニー、最大1000人削減へ マーケティング部

ビジネス

東アジア・太平洋地域、今年の成長鈍化へ 中東紛争が

ワールド

米軍、イランが完全に合意履行するまで周辺に展開=ト

ワールド

原油先物9.5億ドル相当売却、米イラン停戦発表の数
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライナ軍司令官 ロシア軍「⁠春の​攻勢」は継続
  • 4
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 5
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 6
    キッチンスポンジ使用の思いがけない環境負荷...マイ…
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 9
    アメリカとイランが2週間の停戦で合意...ホルムズ海…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 4
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中