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マケドニアのEU加盟計画は先行き不透明、投票率が規定届かず

2018年10月02日(火)19時30分

 10月1日、マケドニアが9月30日実施した、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)への加盟と国名変更の是非を問う国民投票は、賛成が投票者の過半数を超えた。ただ投票率は規定に届かず、加盟計画が進むかは不透明となった。写真は9月30日、投票ボイコットのスローガンを叫ぶデモ参加者。スコピエで撮影(2018年 ロイター/Marko Djurica)

[スコピエ 1日 ロイター] - マケドニアが9月30日実施した、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)への加盟と国名変更の是非を問う国民投票は、賛成が投票者の過半数を超えた。ただ投票率は規定に届かず、加盟計画が進むかは不透明となった。

マケドニアとギリシャは6月、マケドニアの国名を「北マケドニア共和国」に変更することで合意した。「マケドニア」が古代から自国北部の地名だと主張していたギリシャは、マケドニアのEUとNATOへの加盟に反対していたが、国名変更を条件に反対を撤回する。

国民投票では賛成が投票者の約91%に達し、圧倒的多数を占めた。しかし投票率は36.9%と、投票の成立に必要な50%を下回った。

ザエフ大統領は、投票率が規定に達していなくとも議会で国名変更に向けた作業を進める考えを表明。EUもマケドニアのEU・NATO加盟計画を裏付ける内容だとして、今回の投票結果を歓迎する姿勢を示した。

一方、NATOの拡大を警戒するロシアは、マケドニアが法を順守することを期待しているとする声明を発表した。

ザエフ氏が率いる与党勢力は、議会で国名変更の決議に必要な3分の2の議席を占めておらず、野党のマケドニア民主党連合は国名変更に反対している。このため、シェケリンスカ国防相は総選挙の繰り上げ実施が必要かもしれないとの考えを示唆した。

ロイター
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