NY外為市場=ドル小幅高、原油高背景に安全資産買い継続
米ドル紙幣。2011年、ワルシャワで撮影(2026年 ロイター/Kacper Pempel)
[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなど主要通貨に対して小幅に上昇した。中東緊迫化を背景に原油価格が上昇する中、安全資産と見なされるドルに資金が流れる状況が続いている。
この日は、イランの新たな最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師が初めて声明を発表。国営テレビが読み上げた声明で、ホルムズ海峡の封鎖を「敵に圧力をかける手段として継続すべき」と表明したほか、「イランは殉教者の血の復讐をためらわない」とし、「地域にある米軍基地は全て即時閉鎖されるべきで、これらの基地は攻撃対象となる」と警告した。
イランが中東各地の原油関連施設などへの攻撃を強める中、原油価格はこの日も上昇。エコノミストは、中東の武力衝突が長期化すれば、世界経済に対する影響が増幅されると警告している。
原油高に対応するため、国際エネルギー機関(IEA)は11日、4億バレルの戦略石油備蓄放出で合意。放出の規模は過去最大となる。ただ、放出量はエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の事実上の封鎖で失われた原油供給の約20日分にとどまるほか、放出された備蓄が実際に市場に出回るまでに数週間から数カ月が必要。バークレイズのストラテジスト、レフテリス・ファルマキス氏は「現時点で最も重要なのは天然ガスと原油の供給だ。ユーロ圏は依存度が高いため、ユーロが全面的に売られている」と指摘。エネルギー市場の混乱が長期化すれば、ユーロに一段の下押し圧力がかかるとの見方が出ている。
市場は、来週に米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)などの主要中銀が開く一連の政策決定会合に注目。エネルギー価格の上昇への対応が主な焦点になる中、キャピタル・エコノミクスの北米担当副主任エコノミスト、スティーブン・ブラウン氏は「FRBは17─18日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定すると予想されており、FOMC声明の文言の変化と、四半期ごとに発表される経済・金利見通しに焦点が移っている」と指摘。「FOMC声明から利下げバイアスが削除され、金利を巡る見通しの中央値が『年内1回の利下げ』から『金利変更なし』にシフトすれば、最もタカ派的な結果となる」と述べた。
終盤の取引でドル/円
ユーロ/ドルは0.5%安の1.1513ドル。昨年11月以来の安値に迫った。
ポンド/ドルも0.5%安の1.3348ドルと、年初来安値に迫った。
ドル/円 NY午後3時 159.40/159.41
始値 158.70
高値 159.43
安値 158.58
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1512/1.1513
始値 1.1557
高値 1.1566
安値 1.1511
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